2006年05月14日

星のかけら

夜空を見上げて、彷徨いながら目を凝らして探しても
どこにも月が出ていなかった。

星すらもどこかに落ちてしまって、
辺りは暗闇だった。

そのうちに、その暗黒の闇に引き込まれ
自分がどこにいるのかも分からなくなった。

やがて私は自分にさよならをした。

新しい自分が見つかるまで、
そんな私にさよならした。

閉じられた心は誰にも見られなくてすむ。
自分ですら、見ないようにする。

ただずっと待った。
新しい自分を待った。
いつみつかるとも分からないままずっと待つ覚悟を決めた。

だれにも頼らないで、
待つ。

静止しているわけではなくても、
ただ静かに自分が少しずつ出てくるのを待った。


青い海や
移ろいゆく季節の中の色とりどりの花たちは
いつもそんな私に優しく、
小さいながら少しずつ贈り物ををくれた。

いつのまにか、すっかり堕ちてしまった星のかけらだった。
少しずつ集めて
丁寧に集めて
張り合わせて、つなぎ合わせて
パーツをつくっていく。
果てしない作業のように思われても、
それは必要なことだったから
私はそれを受け入れた。できるかぎり全部。
集めて少しずつ空に放した。

戸惑いながらも、少しずつ登っていく星たちは
私の一部そのものだ。

焦らず、少しずつ、少しずつパーツを集めて。

そしていつかは月を見つけられるように。
小さな星たちを照らして
守ってくれる月が見つけられるように。

どこまでも続く紺碧の闇に
静かに厳かに照らす月を待つ。

どれだけかかっても、もう迷わないように。
胸が張り裂けそうな、決断。

静かに自分に誓った、約束。

月を待つ。






posted by sleepyhead at 09:04| Comment(10) | TrackBack(0) | poem | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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